建物の外観は、ご家族はもちろん、家に訪れる人や外を歩く人にも見られる部分であり、どんな外観かで家の印象も大きく変わります。
また、外観の形状によって建築費用にも大きな差がでることもあります。マイホームの姿を具現化していくにあたり、建物外観とコストに関係する基本的なポイントをつかんでおきましょう。
屋根の種類
屋根の種類は片流れ屋根、切妻屋根、陸屋根など様々な形状があります。見た目もその家の方向性に大きく影響しますが、建築費用にも大きく影響します。イメージするテイストを取り入れながらもコストが抑えられるようにするポイントは、勾配はゆるく、形状はシンプルにする事が重要です。主要な屋根の種類を見てみましょう。
片流れ屋根
屋根の位置方向に勾配をつけた形状の屋根。現代的な屋根として設計で好んでデザインに取り入れられる屋根です。コスト面、耐久合理性などにも親和性が高く、石粒付ガルバリウム素材を使った施工に強く、低コスト、高強度を実現する事ができます。
切妻(きりつま)屋根
山形のシンプルな形状の屋根。比較的コストが安く、どんなデザインにも合わせやすい事が特長です。比較的雨漏りも少ない為、後々のメンテナンス日も安価で済む場合が多いです。
石粒付ガルバリウム、スレートなど低コスト、高強度の素材の施工がしやすい。
陸(りく)屋根
屋上がある水平な屋根の事を言います。屋上スペースを有効活用する事ができます。ただし、豪雪地帯などでは落雪事故を防ぐために、鉄筋コンクリートで陸屋根にする必要があります。また、他の屋根に比べて雨漏りに弱いとされていますので、雨漏り対策へのコストも上がります。
寄棟(よせむね)屋根
屋根の最上部から4方向に下がっていく形状の屋根。形状から屋根の面積を少なくする事ができる為、コストメリットが大きく、風への耐久性も高い。
切妻屋根に比べ接合部分が多い為、雨漏りへのメンテナンスが少し高くなります。
方形(ほうぎょう)屋根
ピラミッド型の屋根。寄棟型の一種とも言われていて、屋根面積が少なく済みます。ただし、形状からわかるように、建物の形が正方形になっている必要があります。
招き屋根
切妻屋根の片方と高さをずらした屋根。両側の屋根に段差ができることで、室内が高くなり、ロフトや天井裏スペースの有効活用ができます。また、段差部分に採光を取り入れる事ができる為、より快適な室内空間を作る事ができます。
外壁の種類
外壁の種類によってデザインも大きく変わります。コストや耐久性を踏まえて素材を選ぶ事が大切です。
窯業系サイディング
セメント質と繊維質を主原料としたパネル状の外壁素材です。耐火性に優れ、施工もしやすいのが特長です。各種メーカーからデザインも豊富に出ている為、この素材を利用した住宅が現在の主流といえます。
金属系サイディング
耐久性を持たせる為に皮膜をコーティングした鋼板。屋根にも利用される素材です。軽く錆びにくい上に耐久性もあり、コストも安い為、人気の外壁素材です。
ALC
「気泡の加工を施した非常に軽量なコンクリート」で作られた外壁材です。コンクリートに比べ非常に軽く、断熱性、耐火性にも優れています。また多孔構造であることから調湿に優れています。
モルタル
セメント材と砂、水を練って作る外壁材です。熱に非常に強いが、施工時間がかかり、費用も高めで、地震などが起こった際に壁そのものにヒビが入りやすく、メンテナンス費用がかかります。
外壁材と屋根構造はシンプルスタートで考えてコストとデザインを両立しましょう!
この記事のまとめ
外観のデザインが決められるのは注文住宅ならではのメリットです。
コストダウンしたからデザイン性が損なわれる、ということではありません。
設計者としっかりイメージを共有し、間取りとの兼ね合いも十分考慮して納得のいくデザインに仕上げましょう。
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