第三章 美しく暮らす


住宅は住んでいる間に汚れてきたり、
建具等の動きがにぶくなったり、壊れたりする部分がでてきます。
これをそのままにしておくと、住む人の不快感を増大させるばかりでなく、
品質の低下を招き、安全性への不安を生じることにもなります。
毎日、家族とともに過ごす大切な住まいは、
いつでも美しく整えられた清潔な空間であってほしいもの。
本章では、住まい各部のお手入れ方法のほか、
正しい取り扱い方やトラブルの解決法についても解説してまいります。
住宅は住んでいる間に汚れてきたり、
建具等の動きがにぶくなったり、壊れたりする部分がでてきます。
これをそのままにしておくと、住む人の不快感を増大させるばかりでなく、
品質の低下を招き、安全性への不安を生じることにもなります。
毎日、家族とともに過ごす大切な住まいは、
いつでも美しく整えられた清潔な空間であってほしいもの。
本章では、住まい各部のお手入れ方法のほか、
正しい取り扱い方やトラブルの解決法についても解説してまいります。
フローリング/サニタリーフロア/コルクフロア/縁甲板床
特殊UV塗装により面倒なワックス掛けが必要ないノンワックスフローリングです。 ノンワックスでも光沢感のある意匠性や優れた耐候性をもっております。 ワックスを塗布されますとツヤむら等仕上げ感を損なう場合がありますので(特に濃色系において)、ご注意ください。 対象の製品については各フロアの取扱説明書をご確認ください。
※ワックスにてメンテナンスを行う場合は、「リンレイ社製:ハイテクフロー リングコート」をお使いください。
※サニタリーフロアのジョイント部及びカット面に水分が長時間溜まった 状態になるとフロア表面に浮き・シワが発生します。直ちに拭き取って ください。
すぐ拭き取ってください。ソリやヒビ割れの原因となります。
※化学ぞうきんは変色のおそれがあります ので、水濡れ箇所に絶対に使用しないでください。
※観葉植物等の鉢には、必ず水受けの皿等を敷いてください。
※窓や縁側からの吹き込みに注意してください。
※結露等による水滴等に注意してください。
フローリング床の表面が天然木の場合、エアコンやファンヒーターの温風が直接当たるとフローリングが乾燥しすぎて表面がヒビ割れたり、ジョイント部にすき間が生じたりしますので、マット等で保護してください。 またホットカーペットは発熱部分が直接床に当たり乾燥が特に早くなりますので、もう一枚カーペットを敷く、こまめにスイッチを切る、加湿器を使用する等、細心の注意が必要です。 床暖房の場合は、上記同様に表面の保護をしてください。 カーペット等を敷くと熱がこもって変形・変色のおそれがあります。 また床への衝撃は、破損・水濡れ等の原因となりますので避けてください。
クッションフロア(塩ビシー ト)
洗面室、トイレなどに使用されているクッションフロアは、チリやホコリを取り除いたあと固くしぼったぞうきんで拭きます。 汚れがひどいときは、住まいの洗剤で拭き取った後、水拭きします。
すぐに拭き取ってください。そのままにしておくと継目から水が浸み込んで下地を傷めたり、はがれる原因となります。
石油・ベンジン・熱湯等をこぼすと、はがれたり、浮き上がったりすることがあるので、新聞等でよく吸い取った後、固くしぼったぞうきんで何回もていねいに拭きます。
床下は台所の床下収納庫や和室の床下点検から人が入って点検できるスペースがあります。毎年定期的な点検をおすすめします。
床板に傷がつくと、元には戻りません。目立たなくするた めに “との粉”や“ウッドパテ”を傷跡に詰めてください。 ニス塗りの床に傷がついた場合は、同色のニスを塗り込み補修してください。 ほかにも補修用クレヨンも市販されています。
汚れの種類・材質 | 木質系床材 | 塩ビ系床材 |
---|---|---|
油類 | 灯油でよく拭き取り洗剤入りの湯水で拭き上げる。 | 木質系床材と同じ |
血液 | アンモニア水でこすり、水でよく拭き取る。 | 木質系床材と同じ |
インク | 蓚酸(結晶)10%程度の濃度の温水でしめし、乾くまで待って水でよく拭き上げる。 | 中性洗剤液を布にしめしてこすり、 取れない場合は細かいサンドペーパーでこする。 |
速乾性インク(マジック、インキ等) | 水性のものは水で拭き取る。油性のものは落ちにくいが、ベンジンで拭き取り、 水で拭き上げる。 | 木質系床材と同じ。 |
油性ペンキ | 蓚酸(結晶)10%程度の濃度の温水1ℓにリン酸ソーダ結晶)120gを溶かした割合の液でこすり、 後で水で拭き取る。 | スチールウ ールにテレピン液を浸してこすった後、水で拭き取る。 |
〇塩素系と酸素系のカビ取り剤を混用しないでください。
※こちらもご参照ください。
第一章 安全に暮らす 警告「塩素ガス」
〇ワックスを多量に使用すると滑りやすくなり、転倒することがあります。適量を薄くのばしてよく拭き込んでください。
※こちらもご参照ください。
第一章 安全に暮らす 注意「フローリング・縁甲板床」
〇木質床材の上ではキャスター付きの椅子を使わないようにしてください。 床表面が傷つくことがありますので、もし使用される場合は、必ずカーペット等を敷いて床の表面を保護してください。
〇家具や重いものを木質の床の上で移動する時は、引きずったりして床表面を傷つけないように特にご注意ください。 また、ピアノや冷蔵庫などを設置する場合は、その脚部と床材の間に小幅の保護板を挟んで、重量を分散するようにしてください。
〇床暖房使用時、床暖房フロア上に、長期間敷物を敷いて使用している場合、放熱しにくくなり、すき間や変色の原因になり ますので、ご注意ください。
〇木質床材の上でテーブルや椅子を引きずると、床の表面を傷めてしまうおそれがあります。 テーブルや椅子を使用される場合は、足下にフェルトを貼るか、カーペット等を敷いて床の表面を保護してください。 なお、ゴムキャップは種類によっては床材を汚すものがありますのでご注意ください。
〇ペット(犬や猫)の爪等でも表面に傷がつきますので、カーペット等を敷いて床の表面を保護してください。
〇木質床材は直射日光に長期間さらされると、日焼けによって表面が変色したり、ヒビ割れをおこすことがあります。 窓際等直射日光が当たるところは、カーテンやブラインドでさえぎるようにしてください。
〇熱いヤカンや鍋をフロアの上に直接置かないでください。塗装表面が変色するおそれがあります。
階段
ホコリを取り、乾いた布でこまめに乾拭きしてください。
使っているうちにゆるんでくることがありますので、時々点検し、締めなおしてください。
〇階段にワックスをかけると滑りやすくなり、転落のおそれがあります。
〇手摺りの支持金具の固定ビスを締め直してください。
※こちらもご参照ください。
第一章 安全に暮らす 警告「階段」
〇アルミ腰壁ユニットは面材がポリカーボネート製で、十分な安全性を確認しておりますが、強い衝撃を与えないでください。
カーペット
〇カーペットローラーが便利です。 また、カーペットを敷きつめていない場合は、週に1度はカーペットの下のホコリも取るようにしましょう。
電気掃除機のノズルに『じゅうたんブラシ』をつけて使うと良いでしょう。 ブラシでカーペットの目に入ったホコリを掃くようにして吸い取ってください。 ホコリやゴミ等をそのまま放っておくと、せっかくの色ツヤがなくなります。
新しいカーペットを敷くと、しばらくは短い綿状の毛がよく出ています。 これはカーペット独特の“遊び毛”で決して毛が抜けているのではありません。 毎日掃除を続けるうち、1ヶ月ぐらい経ちますと“遊び毛”がなくなり、美しいツヤが出てきます。
カーペットを部屋いっぱいに敷きつめている場合は、出張クリーニング店に依頼すれば、敷きつめたままできれいにクリーニングしてくれます。 自分でする場合は、市販のカーペット専用洗剤をお使いください。
濡れたタオルを当て、その上からアイロンをかけます。 そのあと、毛の方向に沿ってブラッシングすると、早くきれいにくぼんだ跡を取ることができます。
衣類用の静電気防止剤を使ってください。
畳
ホウキか電気掃除機でホコリを取ります。 掃除機であまり強くこすると畳表を傷つけますので、畳目に沿って軽く滑らせるようにしてください。 汚れがひどくなった時は、固くしぼったぞうきんでお湯拭きして乾燥させてください。
直接日光に当てると黄変するので、干す時は必ず裏にしてください。 室内に入れる前にたたいてホコリを出し、床に防虫剤を散布します。
4〜5年を目安にしてください。
インクやコーヒー等をこぼしたら、散らさないようにすぐに吸い取り紙で吸い取って、牛乳で拭き取りましょう。 シミになった場合は、シミ抜きをたらして5〜10分そのままにしておきます。 その後、乾いたタオルをのせて軽くたたき、汚れをタオルに吸わせるようにすれば目立たなくなります。
畳のヘリについた汚れは消しゴムを使って軽くこすれば、簡単に汚れが落とせます。 それでも取れない場合は、クレンザーをつけて爪ブラシで軽くこすり、あと軽く水拭きしておきましょう。
日焼けで黄色くなった畳をきれいにするには、まず中性洗剤で汚れを落とし、次に湯に酢を少々混ぜて強く拭きます。 あとは水拭きして酢を拭き取ると黄変がきれいになります。
水で固くしぼったぞうきんで拭き取り、乾いたぞうきんにエタノールをつけ、畳の目地にそって拭き取ります。 その後乾拭きし、ドライヤー等で乾燥させてください。
〇あまり回数を重ねると畳を傷めることになります。
焼け焦げができただけなら、オキシドールで漂白すると目立たなくなります。 それでもだめなら、スチールウールでこすってからもう1度漂白してください。 小さな焦げなら、千枚通しで草を1本ずつ抜き取り、焦げた部分のまわり10〜15cmからい草を寄せてすき間を埋めます。
カーペットの下の畳はダニ・カビの発生原因になります。 週に1度は掃除し、年に1回は畳干ししましょう。 湿気が多い場合はカーペットを敷くのは避けましょう。
〇畳の内部(畳床)には断熱材が入っています。 注入式の殺虫剤を用いると、化学変化により畳床が溶かされてしまうことがあります。