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2017年10月31日
株式会社日立製作所
サンヨーホームズ株式会社
日立とサンヨーホームズが、屋内移動支援ロボットと画像解析システムを活用した
高齢者向け生活支援サービスの実証を開始
IoTにより歩行動作データを蓄積・解析し、見守りサービスとしての提供をめざす
高齢者向け生活支援サービスの実証を開始
IoTにより歩行動作データを蓄積・解析し、見守りサービスとしての提供をめざす
図1 (左)サンヨーホームズの屋内移動支援ロボット | (右)日立の画像収集・解析イメージ |
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)とサンヨーホームズ株式会社(代表取締役会長兼CEO:田中 康典/以下、サンヨーホームズ)は、2017年11月より約半年間、高齢者の生活を支援する見守りサービスの実証を開始します。本実証は、サンヨーホームズのリハビリ施設において行う予定で、サンヨーホームズの屋内移動支援ロボット(図1左)に加え、日立のIoT※1技術を活用した画像解析システム(図1右)によって歩行動作を把握し、見える化・フィードバックするシステムの提供を目的としています。今回の実証を通じ、日立とサンヨーホームズは、介護施設や住宅での高齢者の生活支援に寄与する見守りサービスの事業化をめざします。
現在、日本の少子高齢化が急速に進んでおり、2025年には総人口に占める65才以上の高齢者の割合は、30%を超えることが予測されています。このような環境の中、高齢者の生活を支援するため、より多岐にわたるサービスが求められています。これまで、サンヨーホームズでは、住まいと暮らしにまつわる困りごとの解消を念頭に、「快適空間の創造と退屈しない人生を提案することで顧客満足の向上を図る」という企業理念のもと、総合住生活の提案に長年にわたり取り組んでいます。一方、日立は、長年培ってきたOT※2とITのノウハウを活用し、お客さまの課題を解決する社会イノベーション事業を推進しており、近年では、IoTプラットフォーム「Lumada」を活用して、人々のQoL(Quality of Life)向上に貢献するソリューションを創出、提供しています。今回は、こうした両者の経験・ノウハウを生かし共同実証を行うことで、高齢者向けの新たなソリューションを協創します。
本実証は、サンヨーホームズの屋内移動支援ロボットと、日立のIoT技術および画像解析システムを活用し、サンヨーホームズグループが運営する施設(大阪府豊中市)で約半年間実施する予定です。本実証を通じ、高齢者のさまざまな歩行パターンのデータを蓄積することで、サンヨーホームズは、高齢者向け施設や在宅での高齢者の移動を支援する屋内移動支援ロボット「寄り添いロボット」の事業化をめざし、日立は、さまざまな分野での活用実績を強みとする画像解析システムを活用した、高齢者向け見守りサービスの事業化をめざします。
今回の実証を第一ステップとして、日立とサンヨーホームズは、一人ひとりにうれしい暮らしの実現に向けた、高齢者向け生活支援サービスの協創を進めていきます。
※1 Internet of Things:モノのインターネット
※2 Operational Technology:制御・運用技術
※2 Operational Technology:制御・運用技術
■高齢者の歩行を支援する屋内移動支援ロボット「寄り添いロボット」について
天井に設置されたレール下を動く駆動装置につながったジャケットを着用することにより、万が一転倒が発生した場合でもセンサーが感知し、緩やかに転倒させることで大腿骨頚部や腰椎の骨折につながる衝撃を緩和するロボットです。骨折の不安を持つ高齢者が、自分の力で歩けるように支え、筋力やバランス力の低下を防ぐことを狙っています。(図2) (図3)図2 「寄り添いロボット」の補助イメージ
●日常生活や階段昇降には支障なく、いざというときに活躍します。
●歩行時の転倒からの衝撃を低減します。
●歩行時の転倒からの衝撃を低減します。
図3 「寄り添いロボット」の特長
■画像解析システムを活用した見守りサービスについて
見守りサービスは、画像解析システムにより高齢者の歩行パターンを解析し、歩行に関する情報をフィードバックするもので、これにより高齢者の健康増進に役立てます。(図4)図4 画像解析システムを活用した見守りサービスの全体イメージ