活用が難しかった土地を生かして新たなスタイルの高齢者向け賃貸に。
建物の優れた耐久性と相まって長く愛される施設を目指しました。
「サービス付き高齢者向け住宅」を建てようと思われた経緯について教えてください。
オーナー様
所有している土地は幹線道路から一筋入っているため、売るにも貸すにもなかなか相手が見つからず、当初はトラックの駐車場として貸していました。
ところが騒音や排気ガス、安全面でご近所から苦情があり、いずれは賃貸住宅を建てるしかないと考えていたのです。
そんなとき高齢者住まい法の改正が決まり、デイサービスや訪問介護ステーションをセットにした集合住宅が認められることに。
併せて介護保険法の改正で24時間の定期巡回・随時対応サービスが可能になり、賃貸住宅でありながら特別養護老人ホームに近い充実したサービスを、比較的安く提供できるのではないかと思いました。
「サービス付き高齢者向け住宅」の強みは、どのような点にあると思われますか。
オーナー様
高齢者にとって自宅に住みながら自立することも大切です。
ここでは入居者に対し、基本的なサービスを除いて過度なサービスはいたしません。高齢化が進むこれからの時代にこそ求められる住まいの形だと思います。
また、業界に先駆けて新法施行以前に同様のサービス付き住宅を建てたのですが、当時は施設の特徴を説明する適切な名称がありませんでした。
今回、法律で名称やルールが定められ、入居者の募集もしやすくなりましたね。新たなビジネスモデルとして将来性があり、サンヨーホームズさんとの連携を深めているところです。
経営面での不安はありませんでしたか。
オーナー様
今回、自ら訪問介護の会社を立ち上げてデイサービスも行うことにしましたが、その運営を含めて、実は詳細な資金回収計画や利回りは考えませんでした。
もともと土地は自分のものですから、利用者に満足していただけるサービスさえ提供していれば赤字にはならないはず。
サンヨーホームズさんの重量鉄骨造は耐久性も優れているので、長期のスパンで見て採算がとれればいいと思っています。
具体的なプランはどのように決められましたか。
オーナー様
4階建てや5階建てにすると戸数が多くなりすぎて空室の不安がありますし、給食を提供することを考えると10戸や20戸では非効率ということで、最終的に3階建て全30戸に決めました。
住戸を3タイプ用意したのは、単身者やご夫婦などできるだけいろんな方に入っていただきたいという思いと、施設としてバリエーションをもたせるという狙いから。
内装や設備については、以前にもサンヨーホームズさんには私の思いに応えるものを建てていただいていたので、そのグレード感とデザインをベースにお願いしました。